大学院教育は、再建・再生医学領域 血液・血流機能再建医学を担当しています。1998年から私たちは血栓性微小血管症(TMA)の解析センターとして、日本全国の医療機関から依頼によりADAMTS13解析を行っています。その結果、現在1600例以上を有するTMAレジストリーを管理しています。この症例数は、世界でも類を見ないものであり、その中から血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)の病態解析を積極的に行っています。
その他に、造血幹細胞移植後の致死的合併症であるTMAの病態解析、日本ではほとんど行われてこなかったvon Willebrand病の遺伝子解析を含めた包括的診断の確立、最近注目されている後天性von Willebrand症候群病態解析および新規治療薬の開発などを研究テーマとしています。
過去の研究留学先として、国立循環器病研究センター分子病理部(小亀浩市部長)やベルギーKU Leuven, Laboratory for thrombosis research(Karen Vanhoorelbeke教授)などがあります。
大学院医学研究科(博士課程/修士課程)
◇ 領域
再建・再生医学領域
◇ 主科目
血液・血流機能再建医学
◇ 研究指導教員
松本 雅則
◇ 研究指導補助教員
酒井 和哉
◇ 研究内容
- von Willebrand 因子(VWF)依存性血小板血栓形成の分子機構解析
- 後天性・血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)の診断と治療法の開発
- 先天性TTP (Upshaw-Schulman症候群)の遺伝子型−表現型の解析
- 造血幹細胞移植後血栓性微小血管症(TMA)の病態解析
- 本邦von Willebrand病(VWD)の包括的診断体制の確立
- 後天性von Willebrand症候群の病態解析および新規治療薬の開発